講習会(Part2)
前回に引き続き、ロボット講習会に関して書かせて頂きます。
前回でも触れましたが、協働ロボットは様々な分野で活用されてきているそうです。飲食店などのサービス業からも来ているわけので、将来的には街中の至る所で協働ロボットが活躍している時代が来そうですね。
ロボットというのは、単体で何かが出来るものではありません。今回、受講の中で使用したCRXというロボットもマニプレータ(人間の腕のようなイメージ)という部分があるだけで、先端に何を取り付けるかは、何をさせるかによって異なります。
先端に取り付けるものをエンドエフェクタといって、人間の手をイメージして頂ければと思います。
マニプレータという腕とエンドエフェクタという手を組み合わせて、人間の手のような働きをロボットが出来るようになります。
今回講習会では、物を掴む(挟む)ことの出来るエンドエフェクタを使って実習をしましたが、ロボットの導入を検討する際には、どのような仕事をさせるか、ということをまずは考える必要があるということです。
ロボットに動作を教え込む(ティーチングプログラム)に関しては、はっきり言って難易度は高くありません。今回受講したファナック製CRXでは専用アプリがあり、アイコン(指令)を並べたり、組み合わせていくだけです。
もちろん複雑な動き(指令)をさせようとすると難しくはなりますが、例えば、箱の中に縦横同じ間隔で物を整列させて置いていく、とか、パレットに材料を積み上げていく、もしくは荷下ろししていく、などのような作業は簡単にプログラムを組むことが出来ます。
難しいのはどちらかというと、動作の指令ではなく条件を導き出すことの方かもしれません。
分かりやすく言うと、あるはずの運ぶ物が無かったとして、ロボットが停止したり、ずっと空運転をしていたら困りますよね。そういうときはロボットをどういう状態にさせていく必要があるのか、ということなどを想定してプログラムを組むということです。ロボットは24時間無人稼働してくれることが理想です。停止していたり、空振りしていたら、何もしていないのと同じです。想定されるありとあらゆる事態をプログラムに落とし込むことが現場レベルとして難しいかもしれませんが、逆に言えば、知っている現場の人がやるべきことだともいえますね。
今回講習会で学んだことはもちろん専門的なことです。おそらくマニュアルを見ただけでは出来ないと思います。
しかし、ロボットを扱うことは、そこまで難易度の高いものではない、ということを知ることが出来ました。正しく学び、正しく取り入れることで、ロボットは当社でも活躍してくれるでしょう。