統計の罠
2月27日今現在コロナの感染者数が日本全国で475万人を超えました。この数字は、一つの大都市以上の人口が感染したことになります。
毎日のようにニュースなどで感染者数の見ますが、一時期10万人近かったのが今では5万人とか6万人という数字を見て少し減ったかな、と感じてしまう方は多いのではないでしょうか。
冷静に考えると、一つの小都市の人口分の数です。亡くなられた方も1日200人くらいいるわけです。少し感染者が減ったとか、少し治まってきたとか、言っていい状態ではないでは無いはずです。
直近だけで数値を並べてしまうと、確かにそう感じてしまうかもしれません。しかし、昨年の10月あたりは感染者が約200人弱だったことを考えると、いかに今が緊急事態なのかが分かるはずです。
今、グラフ化された統計を見ていたのですが、今年の1月14日に感染者数が200万人だったのが、わずか1ヵ月半で倍以上の感染者になっているということは、オミクロン株の感染力とは言うものの、感染対策に何か問題があるのではないか、と考えることが必要です。直近だけの統計を見るか、範囲を広げた統計を見るか、どう見るかによって異なってくるのが統計の罠といえます。
第一波や第二波の頃の方が、感染対策は今よりも手探りだったにも関わらず、感染者はかなり抑えられていました。今の方が感染対策の知識は増えているはずですが、慣れという気の緩みというもの感染者増加の要因の一つと考え、対策を立てることが必要になるわけです。
2月で上半期が終わります。直近のデータだけの分析も必要ですが、範囲を広げた分析を行い、どういった変化があったのか、それによるどういう影響があったのか、改善が進んだところはどこか、低迷している部分はないか、そういう分析をして、下期に向かって対策を立てたいと思います。