苦手だからこそ
苦手なこと、って皆さんありますよね?
人前で話すのが苦手、手作業が苦手、パソコン作業が苦手、など誰にでも一つや二つ上げられるものはあるのではないでしょうか?
私の部下の話です。今までは、金属部品加工をしてもらったり、設備を組み立てたり、電気配線をしたり、といわゆる現場業務をほとんど行っていました。その分、パソコン入力が苦手、書類や資料を作ったりするのが苦手でした。私自身、その彼には生産性を生む仕事ばかりを優先させて指示を出していましたが、私が別の業務で手一杯のために、その苦手な業務をさせてみました。
最初はまずは私が作成したものを参考にさせて指示通りに作業させました。本人の言う通り苦手な業務なためか正直時間は掛かるし、ミスは見つかるし、という具合ではありました。そこで次は、この業務は何につながっているか、なぜこの業務をしなくてはいけないか、ということを一つ一つ説明しながら作業をさせました。すると、苦手ということよりも必要性を感じたためか、次はミスなく出来たのでした。
苦手なことは避けたくなる気持ちは分かります。しかし、苦手なことをあえて作業してみたことで、自身の業務の幅が広がるはずです。今回の例で言えば、彼は今まで行っていた自身の業務の前後に行われている作業を知ることで全体の流れが見えてきたと感じていることでしょう。その作業を知ることで自身の業務の質が上がることにつながるわけです。
今までは私がやっていたことで、彼を苦手な作業からも遠ざけていたとも言えます。私の反省すべき点だと感じました。ここまでクリアしたら、次はここまで。といった感じで、今では苦手なことに関わらず毎日新たな課題と目標を与えています。それに応えようと努力している彼の姿に感謝しつつ、私も次のステップアップに向けて取り組んでいこうと思わせてもらいました。