海外出張

先週は海外へ行っていました。
台風3号により飛行機のキャンセルと遅延が続きましたが、現地でアテンドしてくださった商社さんやメーカーさんには大変お世話になり、ありがとうございました。 また台湾では8年ぶりの台風上陸ということで、特に南部の方が豪雨により河川の氾濫と浸水が続いており、被害にあった方々には心よりお見舞い申し上げます。
恐らく7〜8年ぶりに台湾へ行ってきましたが、我々製造業にとっては改めてその技術の高さと言いますか、モノづくりへの探究心をそそられる出張となりました。 今回は台北から台南にかけて、中小の工場をいくつか回ってきましたが、どこの企業の社長さんも営業担当者も、「こんなのもあんなのも作れます!」とそのPRの熱意に圧倒されます。 実際に我々が持っていたサンプル品を見せると、それに近い金型を持ってきてくれて、その完成度の高さも驚かされます。 そりゃあ、TSMCやフォックスコーンなど、世界に名だたる製造業を持つ国だけに、日本以上の品質と精度を持ち合わせていました。技術的な所は、他のメンバーのブログにも書かれているので触れませんが、中小企業同士の分担と連携がしっかりできており、近場でのサプライチェーンがしっかりと構築されているところが大きいと感じました。 下請けと顧客との関係とより、同志(仲間)という感じで、協力し合いながら1つの製品を作り上げて行く。
例えば、私が訪れた台中の街ひとつが切削メインの街ということで、切削機械のメーカーや切削加工の工場が集まり、お互いに競い合っていました。 顧客もその街に行けば複雑な加工もやってくれる、その中で職人が育っているのでしょう。 それでも日本と同様に製造業においての人手不足と若者離れが進んでおり、NCやロボットなどの自動化も進めていましたし、積極的に3Dプリンターへの投資を増やして、夢は3Dプリンターで家を作ることですと、モノづくりを通して夢を実現させていく熱意を肌に感じてきました。 円安と中国の不景気により台湾の中小企業も苦しい状況にはありますが、モノづくりへの魂はまだまだ燃えていると言った所でしょうか。
日本では、高齢化や海外移管、厳しいコストカットなど、年々中小企業が減って行っていますが、こんな時だからこそ、周囲の企業(仲間)を巻き込んで、皆で協力して同じ製品を手がけていく。 もともと日本がそうだったように、そんな良き文化を大切に続けて行くからこそ、品質とこだわりの高い製品が産まれるのでしょう。

関連記事一覧