早さは感動を与える

何ごとも早いが一番。 最近仕事をしていて「今やる」「すぐやる」「早くやる」の考えが如何に大事かがよく分かります。
アフターコロナで、物が仕上がる速度が遅くなってしまったと気づきます。
例えばメーカーへ設備の発注をしても、「1年待ちです」との回答を受けます。
半導体不足は多少緩和されてきましたが、今度はインバーターの納期が決まらないやら電子部品が入らないなど、コロナ前に比べ需要は減っていると感じますが、実際に供給が追いついていないのでしょうか。 未だ生産体制が戻せていないのか、世界情勢の悪化で貿易に不安があったりと理由は多岐に渡りますが、それでも最近の納期遅延が常態化しつつあるのは、経済的に問題かと思います。
他にも、職人さんの人手不足で工期が定まらなかったり、役所への申請も、チェック項目が増えており、なかなか進まなかったりします。 最近ニュースになっている自動車メーカーの不正認証問題についても、自動車の電子化の進化により、国の安全基準に関わる検査項目が増えすぎてしまい、時間が掛かってしまうのも要因にあるとニュースで言っていました。 さすがに不正は容認できませんが、自動車メーカーにとっては、発売日が延びれば延びただけ損失が増えてしまいますし、とにかく早く販売に漕ぎ着けたいというのがどこの業界でも本音かと思います。 それだけ納期短縮や工期短縮など、時間に対するチェックが厳しく指導されています。
ここ最近、IT化によって業務速度は格段に上がったかと思いますし、紙と郵送で伝票を切るより、電子化してメールで飛ばしてしまった方が断然楽だし早いです。 昔は紙の地図を見ながら迷いながらも客先へ行っていた時代でしたが、今はナビやスマホを活用すれば最短で目的地へ着けますし、ZoomやWeb会議を使えば行かなくても客先と商談をすることもできます。 業務的にはかなり便利になったと思いますが、その分働き方改革など、単純に残業を減らすという目的ばかりに囚われてしまっており、本来の生産性を上げるという目的から遠ざかってしまっているのも、納期が伸びている原因の一つなのかもしれません。
隣の中国を見ると、やはりビジネスに長けているのか、国全体で納期を早める努力をしている気がします。
最近は景気の落ち込みで需要が減ってはいますが、コロナ前の好景気時でさえも、最短で物を納めてくれていましたし、見積もり一つ取っても必ず2〜3日で回答をくれます。
昔、私が営業マンの駆け出しだった頃、初めて自分の力で受注を取った時のことを今だに覚えています。
当時、新規の営業で訪問したお客様から初めて案件を貰ったことが嬉しくて、会社に戻ってその日の夕方にそのお客様へ見積書をFAXしました。 また次の日、現場に無理をお願いしサンプルを作って貰い、その日の夕方に客先へ持って訪問しました。 お客様もその対応の早さを大変喜んでくれ、すぐさま注文をくれたのを今でも覚えています。
私も20代前半の若造でしたが、そのガムシャラさが相手に感動を与えられたのだと思いますし、それを一緒になって作り上げてくれた仲間たちが、今でもその意思を引き継いでくれています。
早さは相手に感動を与えることができます。
その想いを、是非皆さんも実践して欲しいところです。

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