スキルを上げるとは
OB会で久しぶりの顔ぶれと会ってきました。
皆、今の会社で如何に貢献できるかで四苦八苦しているようでした。どこの会社でも、年間の目標があり、人の良い人もいれば悪い人もいます。そして売上と利益を上げる為に皆が奮闘しています。 一人では会社全体は動きませんが、そこにチームワークがあるからこそ、成果に繋がっていくのでしょう。
年末の挨拶で、お客様への訪問だけでなく、たくさんの仕入先様も当社へ挨拶に来てくださいます。
話題には、あまり景気がよく無い話も出てきますが、半導体不足による納期遅延もだいぶ解消されはじめて来ましたが、今度は他の部材が足りないという話がちょいちょい出てきます。 納期半年、1年など、先を見越しての発注が欠かせなくなり、コロナ前はどんなに長くても1〜2ヶ月あれば届いた部材が、納期未定と回答されるケースもあります。 ひと昔前なら、お客様から怒鳴り声が飛んで来そうですが、ここ数年で部材集めがキーになっていることが、少しずつ日本の担当者の考えも変わってきているのでしょうか。 その点、米国で働いている調達担当は、それこそ調達のプロでないと就職は疎か、そのセクションに配属されることもありません。 その担当者は当然、モノを買うプロフェッショナルとして、マーケティングやサプライヤーの管理だけでなく、貿易全般も全て把握してモノを動かしています。 その上、交渉術や製品知識も技術者並みに長けている人が多いので、鬼に金棒です。 因みに、転職が盛んな米国は、そのセクションのスタッフが抜けないと、その業務の求人は入りません。 要するに、椅子取りゲームであり、自分のスキルと能力を常に磨いていないと、その仕事に就けないという仕組みがあります。 その為、日本のような新卒採用の制度は無く、大学を卒業した生徒の大半は正社員としての就職口がありません。 大抵はその先の大学院(マスターコース)や、海外の企業に就職したり、アシスタントから這い上がっていったりと、とにかく自分のスキルを上げることだけを考えます。 大学生のインターンが盛んなのも、実績とスキルが無いと自分が望む仕事と収入が得られないという仕組みがあるからです。 それに輪をかけて雇用契約は1年や2年更新が多く、契約(目標)通りに成果を出せないと雇用を打ち切られてしまいます。
その点、日本の転職活動は、ちょっと違った方向に行ってしまっている気がします。 全てではありませんが、皆がスキルアップして生産性を上げて給料を上げようという、本来の目的が後回しになってしまっている気がします。 ジョブ型を採用している欧米企業と違って、総合職がメインの日本の企業にとっては、長い時間を共有してチームとして強くしていきます。 その為、今の状況があまりマッチしていない気がします。 単に転職斡旋を行なっている業者だけが潤っているという、不思議な現象がおきています。 しかし、もう数年経てば、恐らく日本の企業も欧米に近い雇用形態が確立されていくとは思いますが、日本は独自の教育と働き方で、世界と対等に戦って来た歴史があります。 どちらかというと個人戦の欧米の働き方より、チーム戦で勝利する日本の働き方の方が、我々には馴染みやすい気がします。