ストーリー
海外留学していたときの友人が、SNSでカレーライスの店を出店しましたと連絡が来たので、皆で「おめでとう」と連絡を取っていました。 1年間、軽トラックを改造した屋台から初めて売れるかを確認し、この度、最寄りの駅前にお店を出したとの事でした。昔から全く料理もしていなかった彼がなぜカレー屋さん?と不思議に思っていたら、実は彼の先祖(曽祖父)が、カレーライスを日本に広めた一人だと言う話がありました。 今は4代目に引き継がれた中堅の食品メーカーとなっておりますが、創業の意思をついでと言うとちょっと大袈裟になるかもしれませんが、曽祖父の屋号を継いで、一からカレー屋を始めたとの事でした。
最近読んだ本に、ビジネスは「ストーリー」が大切であると書いてありました。
アメリカのハンバーガー店であるシェイクシャックの例を出すと、2000年にニューヨークの公園で売っていたハンバーガーが、アメリカを中心に70店舗以上、2015年には日本1号店をオープンするまでの事業展開がされています。 私も2005年に留学していた時に、自分へのご褒美に食べていたハンバーガーであり、マクドナルドなどと違い、手作り感満載なハンバーガー。値段も当時8ドルくらい(マックは5ドル弱)で、注文してから作り始めて、店も小さく、15分くらい外で待たされた記憶があります。それでも、また食べたくなるので、不思議ですよね。 理念が「ファーストフードであっても、安全安心で高品質の質の高い食体験を提供する」
サクッと早く食べれるファーストフードとは全く逆の発想ですが、お客を待たせてもしっかりとした食事とサービスを提供する、空間を提供するスターバックスのようなイメージなのでしょう、それがアメリカの若者たちのハートに刺さったという事です。
ライフスタイルというのは面白いもので、流行りやたくさんのニーズは既に終息を迎えており、常に半歩先のライフスタイルを提供し続けることが必要であり、新しいニーズはそこから発進していくという事です。 半歩先とは何かというと、それは我々が考える「妄想」とのことです。妄想と聞くと響きが悪いですが、「妄想=願望=夢」 と書いた方が良いでしょうか。 自分の妄想を推し進めるのでは無く、お客様や相手が考える妄想を一緒に叶えていく。 そのストーリーを考えるのが、我々企業のあり方だと思います。