仕事への生き様

妻と息子を大阪の実家に帰省させた所です。 コロナで家族で家にいる時間が多かっただけに、一人になるとこんなに静かなのか、こんな所に埃がたまっている、失くしたボールペンの蓋を見つけたり、普段子育てに追われていると見えなかった事が、静かになると見え方も変わってきます。

先週はグループ会社の支援と、社長さんが体調を崩されてドクターストップをかけに行ってきました。 手術と入院で体重は15kgも落ちてしまい、数ヶ月前に会った時より遥かに辛く厳しい状況でした。 それでも、今抱えている製品は、現場(工場)に出て製造を行う社長さん、40度を超える過酷な現場で物づくりを行う姿に、我々が止めても、「これだけは終わらせなければならない」と全く言う事を聞いてくれません。 確かに、こちらの社長さんでしか上手に作れない製品も多く、腕と技術は恐らく当社グループで1、2位を争う「The・職人」です。当社から独立して約30年、難しい製品を専門に受け持ってくれていただけに、当社にとっては大きな損失です。
私が小学生の頃、工場へ行くと黙々と仕事をしていた姿を思い出します。
身体のいう事が効かなくても、治療を行いながらも気怠さや倦怠感を跳ねのけて現場に立つ姿に、仕事への責任、生き様そのものなんだと感じました。
仕事をするとは、生活をする上での義務としか考えていない人たちが多いでしょう。お金をたくさん貰えるから頑張る、確かにそれも大事なことです。
それでも人生の半数以上、仮に80年の人生であれば40年以上は仕事と向き合っていくのであれば、その人にとって、仕事こそが社会との関わりであり、社会貢献であり、生きた証し、證跡と言った方が良いのでしょうか。
仕事のプロとして人生を捧げる。 当社の社員にもその志、生き様を伝えなければならないでしょう。
また、ゆっくりと療養出来る環境を皆で作ってあげることが必要でしょう。

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