
ベトナム出張
先週はベトナム・ハノイとハイフォンへ行ってきました。
こちらには2つの工場があり、当社グループにおいても重要な拠点となります。
先ずはダイアン工業団地にある工場ですが、1年ぶりの訪問ですが皆温かく迎えてくれました。
工場内は、すっきりと整理整頓が維持されており、設備・工程の改善も以前よりかなり進んでいました。
担当している責任者が、元々の那須工場の工場長であり、技術的な指導はピカイチですし、社員教育や品質教育に関しても、社員の仕事ぶりを見ているとしっかりと回っていることが分かります。それに加えて、工程内の検査装置も自分たちで工夫しており、長尺巻きであっても検査可能な環境を整えていました。 メイン顧客が自動車部品だけに、厳しい品質要求があることで自然と管理体制が整って行くと、責任者も話していました。 品質は顧客が育ててくれるという話を、以前中国で取引していた客先から私も指導を受けました。 大手自動車部品メーカー出身の方で、ちょうどその時はミャンマーに新規で工場を立ち上げた話をされていました。
海外進出において、ワーカーの教育が一番大変であり、社内でいくら教育してもなかなかルールが守られません。 特に輸出向けなど遠方の客先やグループ内での商売のみだと、客先の生の声が直接入ってきません。 やはり同国で近場に客先があることにより、クレームが出れば客先が飛んで来る。 それにより、担当者たちの緊張感が生まれ、厳しい指摘を受けることで、再発は絶対にさせない! そんな気持ちとならなければ、なかなか作業にも指導にも熱が入りません。 要はそこで働く人たちの本気度にあり、モノづくりはこの本気度が製品に現れると思います。 それがダイアン工場は、良い意味でしっかり客先の影響を受けており、工程改善、ルール厳守の源になっていると感じました。
今は、どこの工場へ行っても5Sとルール厳守は当たり前のことですが、それでも社員の子達に維持継続させていくはなかなか難しいことです。 ラインを止めて皆で整理整頓や掃除をすれば一時は綺麗になりますが、受注に追われ製造を続けながらも常に綺麗な職場を維持するには、皆がしっかり5Sを理解し、片付けながら製造をしていかなければ続きませんよね。
今度は、ハイフォンの工場ですが、この工場は設立から20年が経ち、外壁の塗装や、事務所・会議室、トイレのリニューアルを行なっていました。 ベトナムも含め海外工場は、ローカルゼネコンを使えば建設コストを抑えられる分、10年、20年でかなりの大規模修繕を行わなければなりません。 今回は日本製のペンキを使ったのでコストは嵩みましたが、綺麗に仕上がっていました。 事務所へ続く階段や廊下、応接、会議室には、パイルカーペットが敷かれており、こちらも綺麗に仕上がっていました。 工場現場も、内壁の塗装を行なっており、ついでに床のペンキも自分たちで行なったとのこと。 当社が進める5Sの基本に、先ずは床からという指導があります。 先に床を綺麗にすると、今度は上に置いてある設備や備品の汚さが目立ちます。それらの気づきが工場の5Sを進めるのです。 工場が綺麗になると、今度は工場内のレイアウトの見直しや動線の見直しが気になってきます。それらが社員たちから自発的に上がってきたら、後は皆にやらせてあげることです。 今回私がベトナムへ来ると知り、担当の子達が次々と稟議書を待って来ました。 「やりたい」「やってみたい」、多少コスト的なアドバイスはしますが、それでも皆が会社を良くしようと考えてくれることは、とても嬉しいことですね。