
中国・上海
先週末から急遽上海へ行ってきました。
コロナ禍から5年ほど行けていなかった上海工場ですが、久々にスタッフたちに会えて、皆笑顔で出迎えてくれた姿に感激していました。
羽田空港からフライトで3時間弱で上海浦東空港へ、上海ってこんなに近かったのかと感じます。 2000年代、2010年代は、私も上海駐在をしていましたし、帰国後もしょっちゅう中国へ行っていましたが、高速道路で走る車から上海の街並みを見ていると、ふとその時の仕事に追われていた記憶がよみがえって来ます。 今や日本を超えて経済大国になった中国・上海ですが、昨今の景気低迷で、活気が何となく静かになっている感じもしました。 それでも街中を走る車の数、EV車の数は、以前よりかなり増えていますが、日本車の数が圧倒的に減った感じが受けました。 数年前は、どこを走ってもトヨタ、ホンダ、日産車を必ず目にしましたが、今は、ベンツ、BMW、アウディー、キャデラック、テスラなど、欧米の高級車が多く見受けられます。 全て、中国企業との合弁で作っている車ですが、それら欧米車に加えてBYDなどの中国車も多く走っていました。 確かに、中国での日本車の人気が落ちている事はネットニュースで知っていましたが、実際に出向くとそれが肌で感じます。 空港へ迎えに来てくれた運転手も、中国のEV車を載っており、その静かな走行と上質な座席や内装は、ぱっと見では日本車と遜色ない所まで技術が革新されていることが分かります。
また、タクシーに乗るにも、店で買い物をするにも、ホテルでWifiに繋ぐのも、全て中国の携帯番号が無ければ不便を感じました。
私も日本で準備したWe-chat payでお店で支払いをしようとしたら、お金が支払えない! Wifiも繋がっているのになぜだろうか? アプリを起動すると、身分書の更新と顔写真の登録が必要とお知らせが入っていました。 折角、キャッシュレスにお金を入れて来たのに、登録確認に3日掛かるとのこと! その為、上海滞在中は全くお金を使わずに、滞在費は全て上海工場に負担して貰ってしまいました。 本当に面目ないです。
携帯のアプリでの予約やキャッシュレス決済など、中国で住んでいる人たちにとっては大変便利だと思います。 しかし、私のようなたまに中国へ行く出張者や旅行者にとっては、かなり不便さを感じます。 理由はそれらサービスを使うには、何でも身分の確認として携帯番号を登録するシステムを取っており、海外の番号しか持っていない外国人は、利用することすら出来ません。 10年前のように、もう少し現金が使えたり、街で手を上げればタクシーを捕まえられても良いの。 タクシーも、ほぼDiDiで個人の車が主流となっており、見分けも付かない上、全てスマホ1つで繋がっている感じがします。 私も、会社のスタッフから送迎してくれるDiDiのナンバープレートの番号がメールで送られてきて、何時にホテルの前でこれに乗ってくれとのこと。 それでも運転手さんから親切に出迎えてくれましたが、恐らく、接客態度など乗客に評価されてしまう仕組みになっているのだと思います。
当社の上海工場のことも書きますが、さすが技術革新国ということで、工場内のカット機や加工機など自動化が進んでいました。
現地スタッフに費用を聞くと、日本で自動化するより遥かに安く、性能の良いシステムが組めます。 そこまで難しく無い加工の自動化ですが、それでも不良率を下げるためには、起動時に様々なプログラム(制御)と工夫が不可欠です。 今は問題なく動いている設備でしたが、完璧に仕上げるまではかなりの苦労が掛かったのでしょう。 私が褒めるとスタッフたちも嬉しそうに、2台目からは一発で完璧な物が出来ますよと自信満々に案内してくれました。
本当に中国の人たちは皆器用だなっと感心します。 久々な上海工場、現場を回って製造を見るだけで、本当に楽しく、また皆の創意工夫が本当に嬉しく感じました。 本来の製造業は、こういう改善の積み重ねなんだなっと、改めて学んだ出張でした。