感性と探究心

同業者の工場を見学させて貰いましたが、現場を見ていると本当に楽しいな〜と感じます。
この形状は難しいでしょう、この樹脂は癖がありますよねっと言ったように、苦労話や工夫の仕方などを教えて頂きながら、時間を忘れて盛り上がってしまいました。
技術的な事なので詳しい事が書けませんが、様々な特徴のある樹脂に、はっきり言って成形し難い樹脂が多く、また客先からかなり複雑な形状や厳しいスペックが突きつけられますが、如何に歩留まりを減らして良品を作り続ける技と言いますか技術力に、プラスチック成形というのは本当に奥が深いものだと改めて感じました。
また、検査治具一つとっても、市販で売られている物は無く、手作りで使いやすい治工具を知識と経験で作っていました。 例えば、センサーとコントローラーを買ってきて成形機に連動させて不具合品の発生を感知して止めるまでは当社でもやっていますが、成形の変化を感知させて成形機の条件を微調整させて、常に良品が出る状況を作り上げてしまう。 それもあり合わせの部品で自分で作ってしまう、そんな職人技には正直驚きました。
社長さん曰く、お客様に頼まれた仕事は好き嫌い無く何でも受けました。中には、試作だけで終わる物をたくさんありましたし、あまりに手間のかかる製品で、絶対に量産になって欲しく無い製品もありました。 最初の内は金型修正に10回も15回も金型屋に頼み込んでいましたし、同業者の技術者へ電話をしてヒントを貰いながら作っていました。 その積み重ねが、今日の技術力に繋がっていると深く納得させられました。 それだけでなく、元々頭の良い方だったと思いますし、アイディアのセンスもあったのでしょう。
当社にも何人か技術者がいますし、社内でも日々改善活動を促しています。
みな最初のとっかかりは良いのですが、途中で良しとせずに完成形にはもう少しこだわりを持って欲しい所です。 こだわると確かに時間も労力も掛かります、それでも素晴らしい仕組みやカイゼンが生まれると、後々本当に製造や業務が楽になります。

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