お客様の声
クレームは、お客様からの「声」である。
その声を真摯に受けとめ、全力で改善しなければならない。
先日朝礼で皆に伝えたことである。
不良を流出してしまった、誤った処理をしてしまった、不適切な対応となってしまった、
人が仕事をする以上、必ず間違い手違いは発生します。
その過ちに、黙って去って行くお客様もいるし、クレームを言って叱って下さるお客様もいます。
わりかし日本の企業は、しっかりとクレームを伝えて再発防止を促していただけるお客様が多い気がします。
昔、アメリカに住んでいた時、ホームステイ先のおばさんが、電話で買った商品がイメージと違うとギャーギャー騒いでいるのを見た。30〜40分と長々と話して、最後の方は身の上話となっており、スッキリした感じで電話を切っていた。 スピーカーフォンで話ていたので、私も相手(男性)の声が聞こえ、結構理不尽な事を言っているおばさんを嗜むように、親切丁寧に対応されているのを聞いて、さすがプロだなっと関心しました。
当社のような製造業は、BtoBの商売が大半であり、必ず不具合対策書の提出を求められます。その対策書も年々細かくなっており、なぜなぜ解析や5W2Hを活用して、しっかりと原因分析を考えなければ書けないようになっている。またその原因の大半がヒューマンエラーであり、そのヒューマンエラーが防げなかった工程での手順や監視・システムに問題があると位置付けられます。他にも大事なのは、不具合品に対する対象ロット、トレーサビリティーがしっかり管理されていて、いつからいつまでのロットが対象と確実に断定しなければなりません。
その管理手法は、問題発生時に対象部署が集まり、監督者と実際に作業をする人たちで問題を共有し、再発防止に努めなければなりません。そのQC活動がしっかり回している部署は、割りかし問題が少ないでしょう。
それ以外にも、不良は源流から改善しなければとか、色々と対策方法はありますが、先ずは、問題発生→原因対策→改善実施→効果確認 と、地道にPDCAを回して行くことです。
心理学に、「割れ窓理論」という考えがあります。
昔しニューヨークで、殺人事件などの凶悪犯罪が横行していた時、ニューヨーク市警が先ずは軽犯罪(空き巣や万引きなど)を徹底的に取り締まった所、軽犯罪の件数が減ったのと比例して凶悪犯罪も減りました。
安全管理でいう「ヒヤリハット」と同じ原理であり、小さい事を地道に注意させることで、大きな問題も減ってくるというものです。 クレーム撲滅・対策も同じことが言えるでしょう。